置き去りにしてきたことに気づく時

『特に不満はないけれど、どうもしっくりこない』
『このままでいいのかと何度も自問自答しています』

占星術カウンセリングの中でのやりとりで時々耳にする言葉です。ある年代に差し掛かると問題があろうとなかろうと、なぜか湧き上がってくる『このままでいいのか』

占星術の世界では出生と経過の冥王星がハードなアスペクトを形成する時期に多く見られます。

また心理学の世界では精神科医・心理学者であるユングは"中年の危機"を迎えるこの時期を『人生の正午』と名づけています。

共通しているのは『今まで持っていた価値観を捨てる』『人生のどこかに置き忘れてきたことにと気づく』そして『本来、こうありたいと思う自分像に近づこうとする』ことです。

中年期といえば仕事上で責任の重い立場に置かれていたり、家庭では子供の成長や夫婦間の軋轢、年老いていく両親こと等々、取り組まなくてはいけないこと、考えなくてはいけないことが山ほどある難しい時期です。『こんなに大変な時期なのに自分のことばかり考えてよいのか』そんな声もよく聞きます。ではその『こころの声』を無視し続けた方がよいのだろうかと?

 

心理学の世界では人生の多くの時間を一方に偏った生活を送ってきたことで、その偏りを補うため反動的にそれまでとは対極の動きが自然と生じてくる、『心の補償機能』という考え方があります。

今、湧き上がってくる疑問を今回封じ込めても、いずれさらに大きくなって溢れてくるかもしれませんし、『いや、私はうまく封じ込めた』という方もいらっしゃるかもしれません。しかし無意識の世界は大変深く、そう簡単に封じ込められるものではありません。『何かを変えよう』『私はこうありたい』という気持ちが表向き湧かなくなったとしても、今度は身体に症状として出ることがありますので気を付けてください。そして何より、

自分のことは自分が一番よくわかっていますから、『こころの声』は素直に受け取ってそうありたい自分をまずは認めてあげてください。